吊り橋理論を恋愛に応用する

さて、吊り橋理論とは、いったいどんな理論なんでしょうか。

吊り橋理論については、カナダの心理学者ダットンとアロンの

実験によって裏付けられた心理学的理論です。

どんな理論なのかと言いますと、

「人間は、生理的に興奮している状態で、自分は恋愛していると認識する心理を

　持っている」という理論なのです。

具体的に、心理学者ダットンとアロンがどんな実験をおこなったかと言いますと、

揺れる吊り橋の真ん中と、揺れない橋の真ん中に、それぞれ女性を立たせ、

吊り橋 or 橋を渡る男性にアンケートを取ってもらうという内容でした。

アンケートを取り終わったら電話してくださいと言い含めて帰ったところ、

ゆらゆら揺れる吊り橋を渡った男性は、ほとんどが電話してきたことに対し、

揺れない橋を渡った男性は、わずか一割しか電話してこなかったのです。

つまり、揺れる吊り橋のように、生理的に興奮状態で出会った異性とは、

恋愛感情を認識するようになり、より親密な関係になるという

心理効果がはたらくのです。

この効果は、恋愛にものすごく応用できるものですよね。

もちろん、近くに吊り橋があれば、二人で吊り橋を渡るといいでしょう。

そうすると、生理的な興奮状態を\共有することで、恋愛感情は、

一気に加速します。

しかし、近くに吊り橋って、そんなにありませんので、

代用できる場所を探す必要があります。

ポイントは、生理的な興奮状態を共有するという点にあります。

そう考えますと、ぴったりの場所が、いろいろ思い浮かびます。

まず、お化け屋敷です。

デートの定番になっていると思いますが、カップルでお化け屋敷に入り、

恐怖体験を共有すると、恋愛感情は、一気に高まります。

また、遊園地のジェットコースターなど、非常にスリリング、かつ、

エキサイティングな乗り物に一緒に乗ることもいいでしょう。

さらには、とてもスリルがあり、ドキドキして見ることができる

冒険映画を一緒に見に行くことも効果があります。

ホラー映画でもいいでしょう。

なお、吊り橋理論については、あえてそのような環境を作り出さなくても、

自然とそのような環境が作り出される

ことがあります。

たとえば、災害や遭難、事故などです。

あまり遭いたくない状況ではありますが、たとえば大災害の経験を共有した二人が、

結びつきを強めて一緒になり、結婚して一生を終えるということも

良くあるのです。

いずれにしろ、恋愛感情をより深くして親密になりたければ、

恐怖体験など、

生理的な興奮状態を共有できる環境を作り出せばよいということになります。