催眠術師 催眠心理療法士 浪花之哲 【 山野 哲司 】

催眠術師 浪花之哲が、大阪を離れて
新天地 九州 博多天神で大暴れ
さてどうなるやら !

催眠療法

変えられるのは他人ではなく、自分


まず、話を始める前に、念のため、確認しておかなければならないことがあります。 それは先ほど、「あなたが望む現実を顕在化、顕現させる」と申しましたが、これは決して、他人の現実があなたが望む通りに変わってくれる、という意味ではありません。


具体的に一例を述べますとたとえば、あなたが今、会社などで人間関係を良くしたいと思っているとします。そして、あの人の言動や行動が何とも気に入らないので、もっと自分に都合の良いようにその人に変わってもらいたい、とか、上司にもっとマイルドになってもらいたい、とか、部下にちゃんと指示に従ってもらいたい、とか思っているとします。


こういう時、あなたはもしかすると、自分がどこかの催眠療法を受ければ、その人、あなたが問題視しているその人の言動や行動などが変わってくれて、自分の望む現実が顕現される、とひょっとしたら思っているかもしれません。


ですが、そういうことではないのです、「望む現実を顕在化」と言ったのは。


催眠療法で直接他人を変えることはできません。 あなたが自分の虫歯の治療をしたからといって、会社の嫌な上司に歯痛が起きたり、その人の虫歯が治ったりする道理がないのと同じです。


催眠療法は、誰か他の人に作用するものではありません。 催眠療法は受けている当人に作用するものです。


また、受け手が望んでもいないことが顕現することもありません。


ですので、仮にあなたが、例えば家族の誰かに変わってもらいたいからといって、その方に催眠療法を受けさせれば、「あなた」が望むようにその方が変わってくれる、なんていうことが起きるわけではありません。 あくまで、その方もそれを望んでいる必要があるのです。 催眠療法は呪術ではないのですから。


当然のことですが、あなたが催眠療法を受けても、作用するのはあなたにだけです、(直接的には)。


もちろん、あなたにその意思がある場合のみですが。 ただ、その意思といっても、堅い意志は必要ではありません。


催眠療法は受ける方が望む意思を持っている必要はありますが、強い意志を持っている必要はありませんし、弱い意志を何らかの方法で強くするのが催眠療法というわけではありません。意志の強さ弱さは人それぞれかもしれませんが、人間が考える意志の強さ弱さは問題ではありません。 必要なのは意志というよりは意思です。


もっとも、こう言っても、別に意志の弱い人のほうが向いているなどということではありませんよ。


意志の力が弱くて何かを継続できないので、催眠療法を用いれば意志を強くすることが何故かできて、その結果としてこれまで思うように継続できなかったことが継続できるようになる、というようなものではありません。


ましてや、催眠療法を受ければ、知らないうちにいつの間にか、催眠が解けて終わってみると、気が付いてみると、まるで世界が変わったように、自分が理想とする望む通りの自分に生まれ変わって、すべての問題や悩みが自動的に解決している、などというものでもありません。


誰かの依存心を満たすのが催眠療法というわけではないのです。


また、その依存心を催眠療法によって解決できるというわけでもありません。 そういう方は、そもそも意思がないからです。 そうした方に催眠療法が作用する道理はありません。